製粉のお話:「江別製粉株式会社」専務取締役 安孫子俊之さん

北海道ブランドの維持と向上のために。
広い大地に根づく、製粉会社の使命があります。

地産地消などの動きが増えてきた昨今、
国産小麦を使うパン屋さんも増えてきましたが、
ほんの25年ほど前まえでは国産小麦の流通量自体も希薄で
「国産小麦を使っています」と珍しいポイントとして売り出すパン屋さんもありました。
今は国産小麦を使っていても国産です、と謳わないパン屋さんも増えてきましたね。
しかも、「珍しい小麦粉だから使う」というわけではなく、
「おいしい小麦だから使う」選択肢の中のひとつとして選ばれはじめています。
そしてそのなかでも北海道産小麦は“道産ブランド”として浸透しつつあります。
いま、この“道産ブランド”をさらに強固なものとして確立し、
その品質を保ちながらさらに価値を高めることが北海道に根付く製粉会社としてあるべき企業努力なのではないかと思っています。
今年ここ江別で「小麦フェスタ」というイベントを開催しましたが、
そういった催し物もブランド維持・向上の取り組みのひとつ。
その狙いとしては2つのポイントがあります。
ひとつはワークショップを開いて道産小麦のおいしい食べ方を知ってもらう
一般のお客さまへのPRの場という側面。
そしてもうひとつ、小麦に携わる方々をつなげる場づくりです。
小麦は畑から食卓までが遠い作物です。
自分が作った小麦がどのように使われているか知る機会が少ない農家さんに
イベントでのお客さんとの交流を通じて道産小麦の食卓を知ってもらったり、
道産小麦の現状と期待を話し合う特別フォーラムなどで
必要とされる情報やニーズをベーカリーのシェフと直接意見交換してもらう。
“畑から食卓まで”小麦の関係者をつなげることで、相乗効果で道産ブランドを育む。
イベントはそうした小麦関係者をつなぐ仕掛けのひとつですが、
農作物と食材の真ん中にいる製粉会社だからこそ、の活動に
これからも取り組み続けていきたいと思っています。
そのような“道産ブランド”の品質維持・向上を支えた上で、
小麦粉の背景にあるものまでをきちんと伝えなければいけないと思うんです。
北海道外の方にお届けする際も、単に北海道の小麦粉ですよ、とお渡しするのではなく、
挽いた小麦はどのような畑で育てられているのか、
いま北海道はどんな気候で、どのような食材が旬なのか。
北海道の小麦粉ならではのおいしい七変化を引き出すために、
どう料理するかを思い描いて使ってもらえる商品として
北海道を知らないお客さまにもお伝えしなければならない。
生産者・生産地とユーザーの橋渡しをきちんとしていく、
それが北海道という大地に根を張る製粉会社の使命だと思っています。

江別製粉株式会社
http://haruyutaka.com/